Intel NUC導入メモ〜オーディオ専用PCとして

ここ1,2ヶ月でオーディオ環境に様々な変化があり、現在も構成を変更中です。そこで、かけるところから書いてみようということで、久しぶりに書いている次第です。

Mac + Audirvanaの再生環境は概ね快適なのですが、問題点をはらんでいました。

それは、Direct Modeを使用するために、OSのパッチを当てたりアップグレードしたりするたびにカーネル拡張を置き換えなければならない、という点です。これがキャッシュやらなにやらと、なかなか面倒くさい。

面倒ならOSのアップデートをとめておくという手もありますが、これはセキュリティ的に問題があります。特にAudirvanaのライセンス認証やアップデートにはインターネット接続が必須ですので、危険です。

私は面倒だったのでOSのアップデートを止めていたのですが、いい加減この状態を続けるのもヤバいと思ったので、今回思い切ってMacからオーディオ再生を分離することにしました。ただし、XLRケーブルにお金を使ってしまい予算がかなり少ないので、とにかく安く上げることを意識しました。

何を用意したのかといいますと、Intelのベアボーンキット、NUCです。いわゆる超小型PCですね。最終的にこのPCにJPLAYfemto(SinglePCモード)とAudirvanaを導入し、Audirvanaの出力をJPLAYfemtoのUPnPレンダラーとし、Audirvana Remoteから遠隔操作することにしました。

モデルはNUC10i3FNHで、スペックはCore i3 10110U(2コア4スレッド、正直ここまで必要なのか疑問ですが)、メモリはDDR4-2666から選択、ストレージはM.2 SSDから選択、OSなしという感じです。ここに8GBのメモリを1枚、120GBのクソ安M.2 SSD(たしかWD Green)を挿しました。OSはメンテ用PCからWin10 Proのライセンスを引っこ抜きました(?!?!?)

メンテ用PCには、お金が溜まったらWindowsのライセンスを買ってあげる予定です。自由に使えるWindowsが一台はないと、非常に不安なので

NUCのインストールは大変かんたんで助かります。NUCの蓋を開けてメモリとSSDを挿し、WindowsをインストールすればOKです。HDMI端子があるのでとりあえずテレビへ繋いで、USB端子にキーボードとマウスをつなげば操作できます。これで最初のドライバインストールまでさっさとやってしまいます。

次に行く前に、NUCの使わない機能をBIOSから無効にしました。無線で接続するので有線NIC、ビルトインオーディオ、…などなどです。本当はOSのインストール前にやっておけば、余計なドライバが入らなくてベターです。

また、キーボードとマウスの線が短くテレビと自分の距離が近すぎるので、(ワークグループの設定をしたのち、)リモートデスクトップ接続を許可し、以降の操作は全てiPadのRDPクライアントから行うこととしました。現代的ですね。これができるのはWindowsのProエディション以上なので、新規でOSを買うと出費がかさむわけです。

そしていよいよ、オーディオシステムとしての構成を行います。なにはともあれ、まずはDACのASIOドライバをインストールします。その後、構成を開始します。

まあ色々と検証した結果、先に書いたとおり、NUCにJPLAYfemto SinglePCモードとAudirvanaをインストールして使うことにしました。Audirvanaのライセンスはもともと持っていたので、出費としてはJPLAY代のみです(高い)。やはり音質は好みに近づくので、Windowsならほしいところです。

はじめにJPLAYのDualPCモードをファイルサーバとの間で試したのですが、ASIOのバッファサイズを一番小さくしてもすべてのDAC Link設定で安定再生できず、断念しました。無線だからかなあ。そもそもKernel SteramingなのにASIOのバッファサイズが絡むのは解せな……という話は脇に置いておきましょう。

無線というのは、LANケーブル沼にはまらないために敢えて設定した制約で、その音質低下があったとしても目を瞑ります。特にNUCの位置とルータの位置は結構離れており、4m程度のLANケーブルが必要になります。この長さのオーディオ用LANケーブルの値段は、想像するだけでゾッとする……

また、音質はいいfemtoServerですが、iPhoneにfidataアプリを入れて検証してみました。再生が安定しないというのもありましたが、何より用意されているメニューがフォルダビューしかなく、激・メタタグとはなんだったのか状態 だったので、使用を断念しました。また、念の為foobar2000のfoo_upnpプラグインを使ったDLNAサーバも試してみましたが、音質が合わなく、断念しました。

Audirvanaであれば今まで通りの運用法が使えますし、一旦メモリにすべて展開するからか再生も安定しますし、なにより音質もDual PC、femtoServerほどでないにしろ好きなので、なんの問題もありません。

ここまでで一通りの構成が終わったので、ついでにOS自体を少しチューニングしてみました。不要と思われるサービスを切ってみたり、タスクスケジューラからいらなそうなタスクを切ったり、電源管理、いらないアプリのアンインストール、デフラグ、Windows Updateなどの設定……

ソフトウェア的には、これで一通り完成です。まあ、問題点も残ってるんですがね。例えば、なぜかDSD再生ができないこと(?!?!?!)、曲再生中に曲を変える場合、一旦一時停止->停止してからでないといけないこと、とか。

とはいえ、はじめの設定のときにワークグループ上のファイルサーバがいつまで経っても(数時間かかりました)見えるようにならなくてブチギレたことに比べたら、些細なことです。このときは「これだからWindowsは」、「Macがいい」、「せめてLinux」、などとありとあらゆる弱音を吐きました。

最後に、ハードウェア的にノイズ・振動対策をかんたんに行いました。

まず、NUCの下にMistralのEVA-Uminiという電磁波吸収・アーシングボードを敷いてみました。この手のものは導入が怖いのですが、たしかにS/N感的なものは上がっている気がしたので、良しとします。

また、電源に対して、NFJから出ているPetit SusieというDC電源フィルタとPetit Tankというバルクキャパシタを噛ましてみました。音質は若干音像がスッキリして、更に高音が刺さりにくくなるような感じです。

なお、この2つは一緒に使ったほうがよいようです。特にウチの環境では、Petit Susieだけを使用した場合、NUCからコイル鳴きが起きてしまいました。これは、ASIOのバッファサイズを調整することで低減できたのですが、となると必然的にDAC Linkの値に影響を与えるので、要注意です。

さらに余っているLANポートにAcoustic ReviveのLANターミネータを挿してみました。最初は低音やら響きやらが全体にかぶって???という感じだったのですが、時間が経つにつれてうまく馴染んでくれたようです。傾向としては、音に適度なハリやら響きやらが加わったかな?というイメージです。なお、色彩感も若干吸ってニュートラル方向に行ってるかもしれません。

と、ざっとこんな感じです。これに伴って他の機器の電源ケーブルも若干いじったりなどしたのですが、そのへんは、また追々。

NUCを導入したことで、Macを安全に保てるようになったほか、机やMacの配置がUSBケーブルの長さの制約に縛られなくなったので、大変快適になりました。音質もとりあえず満足いっていますし、やってよかったです。(財布の中身は見ないことにします。)