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桃鉄令和・1年決戦のすゝめ

2021/08/23

桃鉄令和は、旧ハドソンが発売していた桃太郎電鉄シリーズの最新版です。わたしも購入して、主に友達とオンライン対戦を中心に楽しんでいます。プレイ時間はすでに100時間を超えていて、やりすぎ感すら出ています

このゲームを楽しむにあたって、私たちは少し工夫をして遊んでいます。というのも、ゲームバランスがちょっと大味だったり、一試合が長すぎてダレてしまったり、といったことがあったからです。

特に3年決戦ルールでは、エンジェルカードや宝くじを最後の方で当てた人が勝つようなことが起きやすく、桃鉄本来の、カードを駆使して目的地などでお金を稼いで物件を買うことを繰り返して総資産を増やす、というルーチンが崩壊してしまっているイメージです。

そんなことがあって、我々がよく遊ぶのは、よくお世話になっているいーゆーさんと私で偶然思いついた、**「1年決戦」**という独自ルールになりました。

1年決戦は、次のようなルールで構成されます:

  • ルールは「いつもの桃鉄」
  • 年数は「1年」
  • 人間3人 + COM(さくま名人)で行う
  • 「冬眠カード」は使用禁止

このルールでは、まず人間が3人で1年間分(12ターン)しか行われないため、約20分〜30分程度で一戦を終えることができます。そのため、2時間あればだいたい5戦程度行うことができ、後半勝敗がほぼ決まってダルくなるのを軽減できます。

また、ルールが「いつもの桃鉄」でお金の動き方が通常の1年目と同じになります。こうすることで、3年決戦のようにいきなり大きいお金が動くことがなく、最後の動きだけに依存することが減ります。

個人的には禁止カードはない方がシンプルでいいのですが、行動が12ターンしかない都合上、どうしてもバランスが崩れてしまうので自然とこうなりました。

我々がこのルールでやり始めて、しばらく経ちます。最初は「新鮮で面白い」という程度のものだったのですが、遊んでいくにつれて意外と奥が深いということがわかってきました。というのも、勝ち方に意外に多くのバリエーションがあることが分かってきたのです。

桃鉄の一番の目的は、総資産を増やすことです。総資産を増やせばなんでも良いので、以下のように大雑把には2パターンの勝ち方に分かれると思います。

  • 現金だけで勝負する
  • 現金で物件を買いながら勝負する

1年勝負では、この2パターンを臨機応変に使っていくことで勝負をしていきます。パターンは、プレーヤーが引くカードの種類や、さくまが目的地に近づく速さなどを見極めて、判断する必要があります。カードが重要なことは普通の桃鉄と変わらないのですが、1年決戦ではこの2パターンの攻め方のどちらを使うかを判断する材料が非常に多く、運に加えて高度な知識と決断力が必要になります。

簡単な例で言えば、誰かが強奪飛び系カードを早くに引いた場合、他のプレーヤーは自然と現金だけで勝負せざるを得なくなります。現金を得るには、目的地に行く、青マスに行く、高額カードを入手する、宝くじを狙うといった方法があります。これらは、目的地までの距離に応じて判断する必要があります。また、さくま名人は必ず目的地に向かうため、いつまでも一つの方法に固執していると危険なこともあります。

ここで、誰かが刀狩りカードや豪速球カードを入手できれば、戦況はまた大きく変わってくるでしょう。あるいは、強奪飛び系を持っている人に貧乏神をなすりつけることで物件を売却させやすくする、といった手段も生まれます。みんなが現金に依存しているので、一頭地を抜くカードや坊主丸儲けカード、ベビキュラーカードも有効です。また、現金を1億円以上持っているとスリの銀次に遭うこともあり、一筋縄ではいきません。

逆に一頭地を抜くカードやベビキュラーカード、坊主丸儲けカードといったカードが早々に入手できた場合、他のプレーヤーは、収益率の高い物件を買いながら、手持ちのお金を極力少なく保つことが求められます。あるいは、目的地に到着しても買える物件が少なかった場合にはこのようなカードの標的になるため、目的地の吟味も必要になるでしょう。ただし、これらのカードを使っても、スリの銀次の脅威は残ります。

一方で目的地が近い場合には、さくま名人が必ず目的地に向かうためカードを集める余裕がなく、最初は必ずサイコロ運で勝負していくことになります。貧乏神の行動は、1年決戦においては致命傷になりかねないため、なるべく避けるのが定石です。ただし、ミニボンビーになったらラッキーです。誰かが目的地についた後は、次の目的地や貧乏神の位置などを鑑みて、残りのターンで総資産を増やす手段を考えます。

どのようなパターンにも有効なのは、進行系カードやテレポートカードなどを集めることです。これは桃鉄の基本でもありますが、1年決戦でも重要です。これらのカードは臨機応変な行動には欠かせません。

これらはあくまで一例であって、これ以外にさまざまなカードがあり、カードに応じて戦略が何パターンかあります。特に、房総半島のナイスカード駅の初回到着時や、意外や意外、通常カード駅の引きも重要です。これらの戦略を12ターンの短い間でタイミングよく駆使し、総資産を上げていくのが、1年勝負の醍醐味です。

我々はこのルールで既に100戦以上をこなしており、この中でさまざまなやり込み要素も発見しています。それも、楽しみの一つになり得ます。

総じて、前述の公式ルールのデメリットを克服した、非常に深い洞察とテンポの良さを兼ねそろえているルールですので、気軽に楽しめると思います。紹介した以外にもいろいろな戦略があるので、気になった方は、これからいーゆーさんが詳しい解説・勧誘記事を書いてくれると思うので、そちらをご覧ください(他人頼み)。

やってみたいと思った方は、ぜひプレイしてみてください。

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